記事のアーカイブ

「教育権」の判例:家永訴訟

2013年01月13日 10:55
家永訴訟 茨城大学 中野雅紀   ①最高裁平成5年3月16日第三小法廷判決 ②最高裁昭和57年4月8日第一小法廷判決 ③最高裁平成9年8月29日第三小法廷判決 事件名 ①昭和61年(ォ)第1428号損害賠償事件     ②昭和51年(行ッ)第24号検定処分取消事件     ③平成6年(ォ)第1119号損害賠償事件 民集47巻5号3483頁、判時1456号62頁、判タ816号97頁 民集36巻4号594頁、判時1040号3頁、判タ471号54頁 民集51巻7号2921頁、判時1623頁、判タ958号65頁 概要 本件家永訴訟は30年余りに及ぶ三次にわたる訴訟であり、その論点は

「大学の自治」の判例:東大ポポロ事件

2013年01月13日 10:45
学問の自由と大学の自治―東大ポポロ事件―            茨城大学 中野雅紀   最高裁昭和38年5月22日大法廷判決 事件名等 昭和31年(あ)第2973号暴力行為等処罰に関する法律違反被告事件 刑集17巻4号370頁、判時335号5頁、判タ145号209頁   概要 本件は憲法23条の「学問の自由」の保障の内容及び範囲、大学の自治の内容、大学の自治と警察権の関係について最高裁が初めて示した判決である。東京大学構内の教室において、大学公認団体劇団が演劇発表会を開催していたところ、以前より連日のように同構内に立ち入って学生・教職員等の調査・情報収集を行っていた警察官ら

映画三昧

2013年01月12日 12:25
 1月11日の備忘録。  午前11時ごろに、宅配業者がアマゾンに注文していた以下のDVDおよびマンガを宅配してくれた。  とにかく、買っただけでは梱包したままで死蔵させてしまうので以下の順番で見ていくことにした。 ①「電人ザボーガー」(2012年)  これは、おふざけな作品であったが前半部分は特撮物としてよくできていると思った。「電人ザボーガー」は、わたしが小学生の時代にうしおそうじ氏プロデュースでテレビ放送されていた特撮物であった。この当時、午後7時台には民放ではどこのチャンネルを回しても特撮物かアニメが放送されていた。現在は、特撮やアニメは深夜か日曜の朝に放送されているので、ほとんどリア

カール・シュミット

2013年01月12日 01:14
 1月10日の備忘録。  午後12時半頃、タクシーにて本務大学に向かう。IT基盤センターで、冬期集中講義「日本国憲法」の日時が決まり、レジュメを印刷するのを省略し、スクリーンにレジュメを投射してすませるために作成した資料を基にこのHPに『国法学講義ノート』第3~5講までのニュースの記事をUPする。まだ、WEBNODEの本質的な作成・編集を充分に理解していないので、途中、ニュースの記事を消去してしまったと思いあたふたする。  午後4時20分から1時間半、第5時限のゼミ形式の授業をおこなう。発表者は、小川くんで長谷部恭男『憲法とは何か』の最終章をきれいに纏めてくれた。とくに、カール・シュミットの説

趣味

2013年01月11日 01:12
 趣味は読書、映画鑑賞、数学(幾何学、無限論、集合論及び確率論)を解くこと、インド-ヨーロッパ言語の習得及びカラオケ。  読書は和書で年間平均400冊は歴史、哲学、フランス19世紀の小説の翻訳、SF小説、宗教学、ブルーバックスの順に、バランスよく読んでいるつもりです。一応、歴史では司馬遼太郎、隆慶一郎(池田一朗先生)及び宮城野昌光の小説はすべて読んでいる。哲学はカント全集(岩波書店)、プラトン全集(岩波書店)及びライプニッツ著作集(工作舎)は読破しています。あと、中嶋義道の哲学エッセーは面白いです。SF小説では星新一の作品集(新潮社、絶版)や筒井康隆全集(新潮社)はコンプしており、収録されてい

『国法学講義ノート』第5講

2013年01月10日 22:29
第5講 人権の享有主体性―(1)―定住外国人の人権の享有主体                            ...

『国法学講義ノート』第4講

2013年01月10日 18:57
第4講 平和主義         茨城大学教育学部准教授 中野 雅紀   はじめに.    さて、やっと第4講に入って日本国憲法の三大原則の「平和主義」について講義することが出来るようになりました。しかし、実のところはまだ「基本的人権の尊重」については説明していないのですが、これは第5講以降「基本的人権の尊重」の個別的説明である「人権総論」と「人権各論」というかたちでの講義進行を行いますから、まずは第2講で解説した「国民主権」と「基本的人権の尊重」という目的を達成するための手段としての「平和主義」の解説をここで行ってしまいたいと考えています。また、この「平和主義」においては

箴言(1)

2013年01月10日 18:31
 家庭教師を付けた子供の成績があがらないのに業を煮やした親に向かって若き日 の法律学者が書いた言葉 「いかに錬金術が発達するも銅はついに金にはならず候」     「どうして、あなた達に私の話が理解できないのか?それは、私の言葉を聞こう としないからである。あなた達は、悪魔を父に持ち、その父の望みを行おうとして いる。彼は、真理において固まっていなかった。なぜなら彼には真理がないからである」   (ヨハネ福音書八章四三~四四節)     「人間は、その神によって一個の不滅の魂をもった神の姿に似せて創りだされ、 そうす

『国法学講義ノート』第3講

2013年01月10日 14:30
第3講 日本国憲法の三大原則―国民主権と平和主義―                     茨城大学教育学部准教授 中野 雅紀     はじめに    第2講で、日本国憲法の三大原則の序列について説明しました。そこで、わたしはカントの理論を援用して「目的と手段」の関係から①国民主権主義、②基本的人権の尊重主義そして③平和主義の順番に並べるのが妥当ではないかと説明しました(みなさんに考える機会を与えるため、敢えて①と②の順番についての説明は理由しました)。それでは、日本国憲法の三大原理の一番目に挙げた「国民主権」とはいかなるものであるのでしょうか?本講においては、こ

初教授会

2013年01月10日 11:38
 1月9日の備忘録。  午前11時過ぎに、本務大学に向かう。  生協でおにぎり2つと、六条麦茶を買って、それを食べて昼食とし薬を飲む。  学部棟で出会った先生方と新年の挨拶をしたりして、午後1時半からはじまるセンター試験の説明会までの時間をすごす。  乾先生に「新年すぐに授業が始まるので年賀状を書いても損するだけですよ」と言われたが、中には律儀に野崎先生や梅津先生のようにメールではあれ、お礼状を送信してくれる先生もいるのでそのように単純に割り切れるものではない。本務大学教員の年賀状に対する態度は、①毎年、きちんと年賀状を出してくれる、②年賀状ではないがメールでお正月期間、ないしそのお礼状を送信
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