「日本国憲法/現代人権論」講義
10月22日の備忘録。
8時50分から10時20分まで、「日本国憲法/現代人権論」の講義を行う。
内容については、以下の学生のリアクションペーパーを掲載することによって代える。
・女性の6ヶ月の再婚禁止期間(民法733条)の合理性について、『憲法判例インデックス』を読んだだけだと、言い回しが難しくてよくわからなかったが、授業に出てから少しわかったようだった。
また他の授業でホッブズについて調べることがあり、そのときと違う切り口からホッブズについて少し知ることができよかった。(人文学部・♀)
・自分が今まで学んできた憲法がいかにゆるいものであったかというのを感じた。『リヴァイアサン』も名前は高校でやったのを覚えていたが、内容・表紙に関しては今回初めて知ったように感じた。忘れているだけかもしれないが。
再婚禁止の6ヶ月の問題で、私は専門が家庭科なのでよくこの問題を取りあげている。確かに長いとは思うが、今後どのように変化していくのか注目していたいと考えている。(家庭科・♀)
・民法733条について、この法律は婚姻に関するものであるため、違憲にすると新しく立法されるまで結婚ができなくなってしまうということでああったが、たとえば遺産相続などで裁判で違憲となった場合、適用されるのは違憲判決が出た瞬間なのか、新たに立法されてからなのか疑問に思った。
また、今扱っているホッブズやルソーなどの話は大変興味深い。(理科・♀)
・日本に裁判員制度はいらないと僕も思います。先生の意見を聞いてなおさらその気持ちが強くなりました。やはり、ここまで政治的中立を守っている裁判所はないと思うし、そこにわざわざ政治的中心を損なうような要素を入れるのはどうかと思います。確かに判決までの時間は短くなったと思うが、それが人の主観に基づく可能性があるものであり、本職である裁判官が責任を以前よりも感じなくなるようなものでは問題だと感じた。(数学・♂)
・日本の裁判所とアメリカの裁判所の違いなどを知ることができました。
ところで、日本で陪審員制度(←裁判員制度(・・?)を取るべきだと言いだした人は誰で、どのような利点があり、どのような流れで採用されたのでしょうか。
ホッブズのリヴァイアサンなどが書かれるのには、やはりその時代の、その人物の背景があるのだということを改めて感じました。(数学・♂)
・日本国憲法を学ぶにあたり、学ぶのは日本国憲法だけではならないことがわかった。
歴史をさかのぼり、ヨーロッパの歴史までも学んでいくのだということがわかった。
“自由と平等は両立しえない”という先生の言葉がとても印象に残る。
今は簡単に自由!! 平等!! などと訴えているわけであるが、学べば学ぶほど“自由”“平等”の意味の深さ、歴史があることを知る。(養護教育・♀)
・高校や中学では人の名前と著書名を覚えるだけの勉強というイメージでおもしろくなかったのですが、どういった時代なのか、どのような考えなのか、そういうことを知るともっと勉強が楽しくなるのだなと感じました。さらに楽しくなるよう、自分でも学習し、深めていきたいと思いました。(特別支援・♀)
・日本国憲法の三大原則について、その序列について考えたことはなかったし、疑問に思ったこともなかった。(私は「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」の順で読んでいる。)プリントを配られて話がはじまっても、順番に意味はないのではとさえ思った。しかし、理論的に考えれば三原則の並び方が見えてくることをほのめかす文章を見て興味がわいた。法律学が論理的であるということに納得させられたからである。その取っかかりとしてホッブズが生きた時代を見ることに驚いたが、とても楽しみに思った。久々にきいたロック、ルソー、モンテスキュー、ホッブズの名や著作名に頭の中がぐちゃぐちゃで難しそうだと感じた。(特別支援・♀)
・昨年の政治思想学という授業で、ホッブズのリヴァイアサンを取り扱っていました。その授業ではリヴァイアサンを理解することに半年全てをかけていたので、この日本国憲法はやはり、情報量が多く、大変だと思った。(理科・♀)
・トマス・ホッブズのいう自然状態は自由かつ平等なのに悲惨な状況っていうのはどうしてだろうと不思議だったが、全員自由であるからこそ殺す自由も盗む自由もあると聞いて納得した。自由で平等なだけじゃだめなんだと感じた。
三原則の順番にはどういう意味があるのか、来週の講義が楽しみ。(英語・♀)
・自由というのはある意味で難しい概念だなと感じた。人を殺す自由、他人をこきつかう自由、物を盗む自由、そんなものが許されたら国家は崩れてしまう。さらに平等だといって殺人を返されたら意味がない。自由というのは良いイメージだったが、必ずしもいいわけではないと感じ、さらに法の権力が大切なことが分った。しばられすぎるのも嫌だが自由すぎるのも問題だと思った。(特別支援・♀)
・プリントp.3で、ホップズは人間が本来的に持っている暴力を行使する自由を“一旦”国家に委譲すると考えたと述べてあるが、“一旦”ということは、それを個人に返すことがあると考えていたのだろうか。
ディズニーの「ラプンツェル」で、大どろぼうのフリーライダーというキャラクターが出てくるのだが、今日出てきたフリーライダーと関係しているのか、少し気になった。(養護・♀)
12時31分、駅北口のよろこんで庄やで松花弁当 680円を食べる。
20141022『18歳からはじめる人権』会議まとめ.docx (33244)
17時17分、駅ビル内のえぞの味 北のしまだで日替り定食 907円を食べる。