「法学概論」(月曜5限目)試験課題集

2013年01月25日 14:40

担当教員・中野雅紀「法学概論」(月・5)試験課題集

 

課題1 事件1と事件2は同じ私立高校での校則違反によって退学処分がなされたことが問題になった事例であるが、A君は勝訴したにもかかわらず、A子さんは敗訴してしまった。このことについて、訴訟戦略上、どうしてそのような結論が生じたのかを論じなさい。

課題2  もしあなたがどぶろくを密造して酒税法違反で逮捕された場合、あなたならば憲法13条で人権侵害を訴えるのか、憲法22条・29条で人権侵害を訴えて無罪を主張するのか違憲審査基準を考慮した上で論じなさい。

課題3 平等原則の「合理性の基準」の目的テストと手段テストとの関連で、仮に動物愛護という目的から現在における新生類憐みの令ともいえる法律が国会で成立し、その罰則規定において人間以外に動物に加害行為を加えた場合、死刑を含める重罰が科せられると規定されいたとするならば、この法律は合憲か違憲かを論理的に論じなさい。

課題4 平和的生存権が認められるとして、その場合、この権利は消極的権利として認められるべきか、それとも積極的権利として認められるべきか、両者のメリット・デメリットを衡量した上で論じなさい。

課題5 プライバシー権と表現の自由、環境権と経済的自由のように二つの人権が衝突する場合が少なくないが、あなたが裁判官であったとき、どのような基準によってこの衝突を解決するのか、仮想事例を設定して論じなさい。