ウテナ
3月13日の備忘録。
昨晩は、院生のパーティーに参加して帰宅したのは午後10時前後であったが、やはり2日連続して8時間以上働くと病気の関係で翌日はほとんど動けなくなる。したがって、今日も原則的には疲れて寝込むということになった。
まず、午前中にYAMADA電気で買ったDVD「刑事コロンボ 完全版 Vol.1」の中から「死の方程式」と「黒のエチュード」を鑑賞する。
ロディ・マクドウォール(野沢那智)
「クレオパトラ」のオクタヴィアヌス、「猿の惑星」のコーネリアス博士、はたまた「フライトナイト」のバンパイアー・キラー、ピーター・ビンセントまで幅の広い演技で知 られるマクドウォールが科学者にして法律家の御曹司役で登場。叔父を葉巻爆弾で殺したのだが、コロンボの嫌がらせ的なトリックで墓穴を掘る。
ジョン・カサベテス
訪問者の諸君は若いので知らないであろうが、カサベテスは俳優にして映画監督でも有名。奥さんのジーナ・ローランス主演の映画「こわれゆく女」や「グロリア」の監督。学生時代に、よく都内の名画座で彼の映画作品を観たものである。コロンボの犯人役では一二番を争うダンディーな俳優。
わたしの師匠は、論文の書き方としてコロンボ風の「倒叙物」を使うことを教えてくれた。すなわち、最初に犯人を明確にして、そいつをどのように立証して追い込むのかということは、論文における「起」と「結」の繋がりに類似している。
続いて、DVDで劇場版「少女革命ウテナ」を久しぶりに鑑賞。これはテレビ放送がわたしが本務大学に赴任する前であったので、かろうじて20話前後はリアルタイムで観ていた作品である。このアニメは主題歌よりも挿入歌の「絶対運命黙示録」の方がインパクトが強かった。
絶対運命黙示録 絶対運命黙示録 出生登録・洗礼名簿・死亡登録 絶対運命黙示録 絶対運命黙示録 わたしの誕生・絶対誕生・黙示録 闇の砂漠に 燦場・宇葉 金のメッキの桃源郷 昼と夜とが逆回り 時のメッキの失楽園 ソドムの闇 光の闇 彼方の闇 果てなき闇 絶対運命黙示録 絶対運命黙示闇・黙示録 ◆もくし くしも しもく くもし もしく しくも ◆Repeat...
しかし、全体的に意味不明の難解な作品であったことは間違いない。「カシラカシラ、ご存じかしら.....!」のE子とF子の影絵による校内放送等、極めて実験的なアニメであった。天上ウテナの声優の川上さんが死んでしまい、ブルーレイBOXも発売されるそうであるが、ガンジスの作品はかなり面白いものが多い。「世界の果て」からの脱出がテーマであるが(難しく言えば、「閉じられた内面的世界」から「開かれた外面的世界≒現実世界」への脱出)、この映画版の主人公はウテナではなくて姫宮アンシーということになっている。否、アンシーが魔女の疑念をかけられた段階で、王子である鳳暁生は魔法が解けて蠅となり、この世界の中心からいなくなった(兄殺しが想起される)。だからこそ、王子は車の鍵を探し回るのである。
カシラカシラ、ご存じかしら?
あれ理事長よ、うん理事長よ、そう理事長よ、
お見かけしないと思ったら、
主は冷たい土の中
誰かに殺されたのかしら?
だって埋められてたんだもん!
では犯人はだれかしら?
カシラカシラ、ご存じかしら.....!
カシラカシラ、ご存じかしら.....!
むしろ、BSアニメ夜話でこの映画を取り扱った回を見逃したことの方が残念である。舞台装置は乙女チックなのに、なにか大正・昭和初期の見世物小屋的要素が垣間見えるところが、わたしの好きなところである。
なにか疲れてきたので、今日の書き込みはこれで終わりとしよう。
脱出成功!!