マンガの力
5月16日の備忘録。
天気が相変わらずよくない。
午前7時に自宅を出て、駅南の吉野家で朝食をたべ、バスで本務大学に向かった。到着は、大体午前7時50分前後であった。バスなので、到着時間に振幅があるのは仕方がないことである。
午前中から、以下の本を読み始める。
この本で面白いと感じたところを抜書きしてみよう。
「さて、白土三平の解説風にいうなら〝賢明な読者諸君はすでにお気づきのことと思うが〟」(P.41)→この言葉は、わたしも使用するが『カムイ伝』等の影響か~。
夏目房之介と漱石の関係(文豪を祖父に持つ者)
「で、この酔狂というのについては、あたしの母方の祖父がリッパな酔狂者だった。一代で財を築いた曽祖父に可愛がられ、ひたすら趣味に走って一生すごしちゃった。妙な離れにガラクタ一杯集めてひとりで住んで、表札に〝居留守〟なんて書いてあった。宮武外骨なんかとも交流があったてェから、ま、酔狂の元締め級の人だったらしい。……あたしのなかにうずく血とゆーものはですね、じつにこの祖父から流れてんじゃないかと思うんですけどね。ものごとをハスッかいから見て、ヘンな角度から手ェ出して、とんでもないもののように見せちゃうというね……」(P.120f.)→夏目氏は、文豪の祖父ではなく、母方の趣味人の三田平凡寺の方が好きなようだ。
悟れない手塚治虫のブッダ
「けれども、自己犠牲も復習も他人に対する関係=対他性に依存している。対他依存性こそ、手塚治虫の物語を保証した、登場人物の自意識を際だたせるもの(つまり心理描写、表情描写としたもの)なのだが、対他性の彼岸=悟りという絶対性を描く直接の手段には、どうしたってならない」(P.209)。
午後4時20分から、教B203で「法と社会」の講義。この講義は、月曜と同じく「エリザベス ゴールデン・エイジ」を上映して、コメントを加えるものであるので講義そのものは負担にならない。講義終了後に、ゴールデン・ウィーク前に学生に課していたレポートを回収する。