日曜日
11月10日の備忘録。
夜、久しぶりに「超兵器R1号」を鑑賞する。
後期の平和主義での「囚人のジレンマ」、あるいは「チキンゲーム」の理論の説明は、この「超兵器R1号」のDVDを鑑賞させてから、説明することにしよう。
「ウルトラセブン 超兵器R1号」
(農学部 林さん)
〇あらすじ
セガワ博士、マエノ博士らをメインスタッフとした秘密工場で、超兵器R1号という破壊兵器が完成しようとしていた。それは、水爆8000個の爆発力。R1号があることで地球の防衛は完璧、平和を守ることができると考えられていた。R1号の実験のため、ギエロン星を爆発することに決定した。ギエロン星は、生物がいなく、地球への影響もないとされていた。実験は成功、ギエロン星は粉砕された。しかし異変が。生物がいないとされていたギエロン星から、巨大な生物が攻めてきた。これがギエロン星獣。放射能異変を起こした、ギエロン星の生物だった。ギエロン星獣を一度は倒すものの、特異体質で生き返る。ウルトラ警備隊は、ギエロン星獣の反撃に苦戦する。最後はギエロン星獣を倒す。この悲しみの大きい戦闘を経て、超兵器の開発は中止された。
〇感想
この話は、人間の性質をとらえ、それを悲しく描いている。私はこの話から、次のことを感じた。
1つ目は、人間が自分たちのことしか考えないということだ。地球の平和を守るために、R1号を作り、その実験のためにギエロン星を破壊してしまった。いくら生物がいないと思われた星だったとはいえ、自分たちのためだけに他の星を破壊してしまったことは、とても自分勝手で浅はかだと感じた。その結果、ギエロン星には生物がいて、その生物たちの故郷であるギエロン星を破壊してしまった。ギエロン星獣に攻められ、自分たちが行ってしまったことの重大さに気づくのだ。人間は、何かを行い、問題が生じてから、自分の過ちに気づくいて、苦労する。そういった人間の性質を感じた。
2つ目は、地球の平和を守るということを追究しているうちに、目的を見失ってしまったということだ。確かに、外部から攻められた時のために、兵器は必要なのだろう。しかし、水爆8000個分の爆発力を持つR1号を完成させたことで、地球は平和になるだろうか、安全な星になるだろうか。そんな兵器が地球上にあるだけで、地球は安全な星とは言えないと思う。もし、その兵器が制御不能になり地球で爆発してしまったら、もし、敵が、この兵器に向かって攻撃してきたら、地球はなくなってしまうだろう。平和のためにつくった兵器のはずが、地球の平和を脅かす兵器になってしまう。話の中では、R1号を使用したことで、逆に敵に攻められた。R1号のような強い兵器を持つことで、平和になるという考えは、間違っているのだ。このように、セガワ、マエノ博士らは本来の目的を見失っている。「地球の平和のための兵器」を開発しているうちに、「より強力な兵器」を追い求めるようになってしまったのではないだ゛ろうか。
平和のためと考えて、強力な兵器をつくるというのは、「平和にすることができるかわからない」という不安と、「自分たちはもっと強いものがつくれる」という錯覚や優越感がそうさせてしまったのだと思う。わたしは、この話に、人間の自分勝手さ、弱さが描かれていると感じた。
2014年2月14日に補足・追加
よく書けていると思いますが、これにゲーム理論の問題や恐怖の均衡の話を書き加えてくれれば、もっとよくなると思います。