月曜日
10月15日(月曜日)
中野雅紀です。先日、公法学会総会の休憩時間に、畑尻先生など数人中央大学の同門の先生から「博士号取得おめでとう」とお声がけしていただいたので、以下のようなメールによる挨拶を行わせていただきました。まー、このブログはわたしの健康チェックと備忘録を兼ねているので、興味のない方は飛ばしていただければ幸いです。
中央大学 畑尻先生
茨城大学の中野雅紀です。研究倫理教育受講証提出状況についてのメール確認いたしました。今週中には、書類を作成し、送付したいと考えております。
連絡が遅れましたが、齢50歳を超えて漸く京都大学で博士(法学)の学位を取得しました。 タイトルは、「基本権価値・原理の衝突とその規範分析―基本権構造論の諸問題―」 京都大学博士(法学)号で、 ワードで 357頁書かせていただきました。後半は、既出論文に加筆を加えたところが多いので、前半を何らかのかたちで世に問う必要性があると思います。本来的には、最初の内地留学の期間に慶應か母校で取るつもりが、十二年かかってしまいました。
京都で取ったのは、実家が近いということと、比較憲法学会を通じて初宿・大石先生からアドヴァイスを受けたことによります。もちろん、土井・毛利先生とも知己があったこともおおきな要因です。連絡が遅れたのは、台風の関係で一週間前に学位授与が発表されたことと、ちょうど山下先生が手術をしたのと同じぐらいに、父が脳溢血で緊急入院したからです。一人っ子なので、手術のみならず、投薬、リハビリまですべてインフォームド・コンセントをもとめられ水戸から大阪まで六往復しました。したがって、学位授与式も日帰りで、博士号は出町柳まで来てくれた母に手渡して、入院中の父に見せてもらって、わたしは夕方には水戸に戻るという具合でした。先生方からは、せわしないねと言われました。父も研究者の端くれなので、手術前に喜んでくれましたが、まさに「足の裏についたご飯粒」といった実感です。
博士論文の内容・経緯については、時間的余裕ができれば後日、あらためてご報告させていただきたいと思います。いずれにせよ、中央大学の公法研究会で報告させていただき、『法学新報』などに論文を掲載させていただければ、と思っています。
あと、学位論文刊行義務の点でよろしければご教示いただければ幸いです。一応、苧野さんにも確認したのですが、中央大学出版会から本を出すことはできないのでしょうか。こちらの方は、可能性の有無だけでもよろしいので回答願えれば幸いです。
なにか、昨年暮れから研究会などをご無沙汰だらけで申し訳ございません。本人が骨折したり、父が三度も長期入院したり、もちろん論文を書いたりで、交際が十分なものでなかったことを反省しております。
とりあえずは、近況とお詫びまでにて失礼いたします。また、今後とも宜しくご交誼・ご指導のほどお願い申し上げます。
中野 雅紀より
(補足)ちなみに、論文博士の取得の仕方は赤穂正太郎さんの「学位取得(論文博士)への遠くて近き道のり 」が非常にわかりやすく、ためになる(https://staff.aist.go.jp/s.akaho/thesis/howto.html)。このページについては、わたし自身は、博士論文の口述審査のあとに知ったのであるが、もう少し早く知っていればなー、と思うところがいっぱいあった。おそらくは今後、文系もまた理系と同じく過程博士が増加するであろうが、そうではない、これから論文博士になろうと思う研究者は目を通しておいた方がいいと思います。