教授会

2014年01月14日 15:21

1月15日の備忘録。

8時20分ごろ、自宅を出て新星自動車のタクシーで本務大学へ向かう(1740円)。

8時50分から10時20分まで、「日本国憲法/現代人権論」の講義を行う。

講義の具体的内容は、いつものようにリアクションペーパーの掲載をもって代えることとする。

・自分は哲学とか、倫理学とか割に好きなのですが、リアクションペーパーを見ると、自分よりもはるかに高次元の考えをしている人がいるのが分かり、毎回とても良い刺激になります。本日の講義も楽しかったです。(教育・Aくん)

・リ・リアクションペーパーを見て、講義を受けている私たちだけでさえ自衛戦争について意見が分かれているので、国民を1つの意見にまとめてしまうのは、とても大変なことなのだと思う。

 フランスのことわざ「平和を望むなら、戦いに備えよ」には、私も考えさせられた。国によって考えることは違うが、幸せになりたいという気持ちは変わらない、なのになぜそれが戦いにつながってしまうのか、憲法につてても気になるが、心理学的なのが知りたくなってきた。(教育・Oさん)

・レポートのコメントをきくのが面白くて、いつも好きです。先生は改憲には反対ということですが、私も改正してよりよくなる見込みはないので、反対です。先日韓国政府が自衛隊から弾をもらうということがあったそうですが、憲法や法律の面からみてどうなのか気になっています。先生はどうお考えでしょうか。(教育・Yさん)

・素晴らしい授業ありがとうございます。先生のものの見方、観点は、私たちとは全く別の観点でいつも話をきいていてそんな見方があるのかとおどろかされます。一つ疑問に思ったのですが、アメリカがテロなどの国以外に対して戦争をするといっていましたが、アメリカにメリットがあるようには私は思えないのですが、どのようなメリットがあり戦争をするのでしょうか。また、その時の軍事予算などは通常の時よりも多くなると思うのですが、どのように捻出しているのでしょうか。(教育・Kくん)

・リアクションペーパーのほうで勝てば侵略戦争も正義と言っていましたが、日本が戦争で勝っていれば今も戦争が起きても不思議ではない状況であったと思いますか。また、正当防衛の話のところでガンジーの考えは私もいけないと思います。しかしいくら自分を守るためだといって殺そうとしていた人を逆に殺しても罰にならないというのはすこしおかしいような感じもしました。(農・Mくん)

・樋口先生のお話から、えらい人、権威のある人の言葉というのは、正しいものであるかと思ってしまいがちですが、いつも自分の考えや信念とてらしあわせ、考察していくことが大切なのだと思いました。

 ゲーム理論の考えから、利益がないと戦争をしないということなのでしょうか。すみません、私の理解する力が弱いため、ゲーム理論を明確に理解しきれませんでした。(教育・Mさん)

・自己保存本能のしくみがよくわかった。動物の本能的に、自分の命を守るためや、正当な業務上での行為は、罰せられないということが、当然のことのように思っていたが、改めて理解できた。

 戦争については、いろいろ考えさせられるものがあった。(教育・Kさん)

・自衛隊を国が持つことに関しては今までも色々な授業で取り上げられて考えてきましたが、良いか悪いかということははっきりせず、どう解釈すべきか自分の中であいまいでした。しかし、今日の「国家の自衛権は人間の持つ「自己保存本能」に基づくものであり、それを否定することはできない」と聞き、すっきりしました。(教育・Iさん)

・大学1年の前期で履修した経済学で教わったゲーム理論が、戦争をしかけるかしかけないのか判断する場面においても使われることにびっくりした。大国同士が戦争をすると、相討ちになってしまうから、自国が利益を受けるとき(相手が弱いとき)だけというのは、子供のケンカが勝てると思ったときしかやらないというメンタリティと似ていると思った。(教育・Kくん)←戦争をやる国は、ガキのケンカと本質的には変わりはないと思います。しかし、人間が感情的な動物であることもまた事実であることを看過できないというのが、難しいところですね。

・ゲーム理論の説明が聞いていてなるほどなと思いました。力のある国同士においてはゲーム理論を考えることができますが、失うものがない国、もしくは国よりもっと小さな組織(テロリスト、貧しい国、宗教団体など)ではゲーム理論は考えることができず、戦争が起こってしまうということがわかりました。今戦争を起こしそうな国といったら北朝鮮だと思うのですが、北朝鮮もゲーム理論が通用しない国に入るのでしょうか。(教育・Tさん)

・ゲーム理論で、平和主義を説明するメリットは何なのでしょうか。今回の冷戦の例だと、文章や口頭で説明しても十分に分かり得ると思うのですが、わざわざゲーム理論で説明する理由というのはどうしてでしょうか?(教育・Nさん)←ゲーム理論を使わなくても、平和主義を説明することは可能です。しかし、おそらくゲーム理論のマトリックスなどを憲法学に導入するのは、法律学者が法律学が他の人文・社会科学と違ってより科学的であるのだ、理論的であるのだという自負心を満たすためだと思います。わたしは、東大や京大の出身ではないので、そこのところの感情面は理解しがたいのですが、案外そんなところに簡単な議論を小難しく語るというところがあるのではないかと推測します。それに、わたしはもともと理系なので数学コンプレックスはありませんので、根っからの文系の人の心理は分かりません。

・靖国神社についてお話がありましたが、私は靖国神社参拝がなぜ毎度あれほど問題になるのか不思議です。靖国神社にまつられている人たちは戦争に加担したことは間違いないですが、日本のために命をかけて戦ったことには変わりないのだから、その人たちを拝むことは必ずしも戦争に賛成したことにはならないと思います。ただ、靖国神社参拝の日程、テレビ番組の予定がぱんぱんで過度な報道を避けられる、年末を選んだのはさすがだなと思いました。(教育・Kさん)

・途中、靖国神社参拝のお話がでてきましたが、靖国神社を参拝することで、外交問題が生じるなら、総理はこっそり勝手に参拝すれば良いのではむ?といつも思います。なぜ、わざわざ、外国に知らせ公開して参拝するのでしょうか?(教育・Kさん)←わたしもそう思います。私的参拝で、玉ぐし料を自腹で10億円位ぽんと支払った方が個人的に戦死者に対する敬意を示しているのではないかと考えちゃいますよね。しかし、それでは票に繋がりません。政治家の公式参拝は、遺族会の組織票欲しさから行っていることが多く、そういった面で不純なものです。

・第二次世界大戦中のアメリカの日本への原爆投下において、確かに原爆を投下したことで戦争は終結したが、本当に戦争を終わらせるにはその方法しかなかったのか。もっと多くの命が犠牲にならずにすんだやり方があったのではないか。先生はどうお考えですか。(教育・Oさん)

 

11時28分、大学近くの宝島でLカルビ100g 819円を食べる。

14時半から15時半まで、「法学演習」の講義を行う。

 

15時半から19時まで、途中休憩を挟んで教授会に出席。

18時16分、大学生協食堂で主菜 480円を食べる。↓