衆議院選挙

2012年12月18日 10:56

 衆議院選挙の当日になったのであるが、兎に角寝たのが午前5時ぐらいだったので起きたのは午前10時過ぎであった。わたしは政治的には保守主義なので、投票に行っても政党名は記載するが、候補者は素人目に見ても選挙民を馬鹿にした候補を立てるので白票を投じることにしている。ただし、選挙権の行使は国民の権利の行使の一環であるから、棄権だけはしたことがなかった。ちなみに、選挙権は自然権であり、義務ではないから棄権したとしても、それはそれで問題は無いのであるが、権利放棄は癪に障るので、20歳以来、国政選挙、地方自治体の選挙は皆勤賞であった。ちなみに、日本投票率の低さが主張されるが、このような閉塞状況ではあっても、それなりの経済的繁栄をみている日本においては60%の投票率があれば、そんなに政治学者が言うほど危惧は抱かない。おそらく、超過激な左派政党や右派政党が台頭してくれば、日本人は馬鹿ではないから15%以上の棄権者層も、それらの政党の進出の拒否を阻止してくれると考えている。さいわいにして、われわれ法律学者や政治学者と異なり、一般の学生はカール・シュミットを知らない。安倍氏の改憲論も、いざとなれば国民の承認を得られないであろう。余談ではあるが、わたしの先祖と自民党の村上誠一郎の先祖は兄弟で、村上誠一郎の義理の弟が民主党の岡田克也氏なので、まったくの他人と言ってよいが一応は一族連枝である。彼のひい祖父さん(村上紋四郎)は政治家を選び、わたしのひい祖父さんは学者を選んだということになる。ちなみに、村上誠一郎の叔父の村上孝太郎は早世したが、戦後、大蔵大臣で1番の実力者で、それを知らずに斉藤次郎氏が戦後最高の大蔵官僚のNo.1であるとマスコミや政治評論家がもてはやしていたが噴飯モノである。

 ところで、このように書くとわたしが投票所に投票をしに行ったかというと、実は体調が芳しくなく、投票会場がタクシーでないと行けないところが会場だったので、これ以上、風邪を悪化させないためにはじめて投票を棄権した。言い訳になるが、わたしが投票しても次の政権与党に一票加わるだけだし、仮に民主党や維新の会に投票したとしても死票になっただけである。そもそも、日本は独裁国家ではないのでナチス・ドイツ、スターリン・ソ連や現在の北朝鮮のように国民投票率が99%などという国の方がどうにかしている(公認候補に投票しなければ、国家反逆罪。戦時下の大政翼賛会選挙でもそこまで滅茶苦茶なことはしていない)。ま~、これはハッキリ言って弁解です。

 午後8時過ぎから、パソコンのwebテレビで選挙開票のニュースを見ていた。結果は予想通りに自民の圧勝、民主の凋落。ただし、選挙インタビューでの石原慎太郎の横暴な態度には滑稽ささえ感じて、―特に、嘉門達夫の「ハンバーガー・ショップ」とオーバー・ラップして―結構、笑えたのであるが、こんな独裁者の下に、いくら維新の会人気に便乗したいからって脱党して、当選しても気概のある人間ならば二日と保たないのではないのか。

 わたし自身は、政治家なんてお馬鹿さんがやる職業であると思っており、彼等の権力の統制を研究対象にしているので、次期政権は国民に迷惑をかけない程度に醜態をさらしつつ、せいぜいわれわれのメシのネタになってくださいな。