16講と授業アンケート
2月4日の備忘録。
この日は、先週行った試験の講評会を行い第16講とし、授業アンケートをとった。おそらく、アンケート内容は学生の書きたい放題で、あまりよくないものと思われる。なんせ、授業の出席は点数の配分とは無関係なので、ワンシーズンに1回実施するレポートの提出だけが、その学生が出席しているかどうかの確認の証拠になるに過ぎない。したがって、アンケートでこの地声が大きいことで有名なわたしの声が小さいとか、100枚を越えるレジュメを配布しているのに授業の準備が不十分だとか、平気で書いているずうずうしい学生が毎回、散見される。自己責任の伴わないアンケートには、そもそもわたしは信頼を置いてはいない。これを精緻なものにするためには、記名アンケートとし、学生にも応分の責任を負ってもらうことにすべきである(もちろん、その主張が正当であれば教員の賞罰は厳正に行われるべきである)。それと、これは大学に対しての要望であるが競争講座制度を導入してもらいたい。そもそも、二つ以上の講義を比較対照しなければ、その授業が良いか悪いかは学生には判断できない。アンケートを取るだけでいいと考えるのは、統計学上誤りであるということは実証されている。かつてのように、成績の甘い先生は「仏」、成績の辛い先生は「鬼」、学生の授業態度に寛大な先生は「仏」、厳格な先生は「鬼」という人気投票のようなことを廃止するために、現在のアンケート調査が行われていると思うのであるが、それが十分に生かされていない。それと、試験時間中にアンケートを取るのは意味がなく、それこそLive Campusで学生自身にアンケートを入力させるべきであろう。かつてわたしが担当していた「日本国憲法」のように、300名を越える受講者がいて、しかも専門と教養の学生が混在する授業の場合、試験日でのアンケートは、ハッキリ言って試験実施の邪魔である。
午前11時ごろから大学に来て講評会の準備のため、パソコンで資料を作成し、はやめに教室に向かいパソコンをセットしておく。確かにこの1年間、教養事務の曾田さんにはいろいろお手数をおかけしたが、共通棟のパソコン環境は旧式なものを新式で弥縫策的に対処しているだけなので、わたしのパソコンが使用できない。せっかく、Wi‐Fi環境を整えたのに、学内で無線LAN環境が完備されていなければ話にならない。
午後2時40分から30分程度、「現代人権論」の時間において学生にアンケートを答えてもらうとともに、成績順位の掲示および模範答案の講評を行う。その後、質問を受け付けた後、追試申請をしてていたY.Kさんの追試を実施する。実は、下記にも書いたようにこの追試はY.Kさんの親友のM.Kさんが、彼女の代わりにわたしに欠席理由を述べて、追試申請をしてくれたので許可を与えたものであった。しかし、許可を出したのに返事が返ってこないのでこの掲示板のニュースに内容をアップした。したがって、その用件を果たしたので余計な記事は早速削除した。通常、本務大学では学生は自分の成績について苦情を申し立てるのであるが、M.Kさんのように友達のため、このようなことをわたたしに伝える学生は少ないので、M.Kさんの存在により、まだまだ本務大学の学生も捨てたものではないと見直した。これは授業中にわたしがよく言うのであるが、「大学は勉強するだけではなく、生涯の友達をつくるところ」であるという理念と合致し、Y.KさんはM.Kさんというよい友達を持てたという証である。彼女は1時間で答案を書いてくれたので、先の封筒に保存したアンケートを事務に届けてもらって無事、本年度の後期「現代人権論」の講義は終了した。後は、彼女の成績を加えてLive Campusに成績を入力してしまえば手続きも完璧である。
午後4時20分から30分程度、「法学概論」の時間において上述のような順序で成績順位の掲示および模範解答の講評を行う。この時間は、院生の川又くんにパソコンの設定および画像映写を助けてもらう。この場を借りて、川又くんありがとう。模範解答の講評も順調であり、追試申請もなかったので午後5時半過ぎには全授業を終了することができた。アンケート用紙は、川又くんに学務事務所に届けてもらった。わたし個人としては昨年度「D」評価を与えた学生が奮起して、その大半が好成績を修めてくれたことが嬉しかった。
午後6時半過ぎに、タクシーにで自宅マンションに帰宅。郵便を確認すると、畑尻編集長から『ドイツの憲法裁判 第二版 』の第二校の原稿が送付されていた。しばらくは、この校正に本腰を入れてかからなければならないであろう。
明日は、共済病院で定期健診なので翌午前1時には就寝した。