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今年度最後の日

2013年04月01日 12:00

  3月31日の備忘録。

  なにか一冊、研究とは違う本を読もうと思って、中野剛志氏の『国力とは何か』を読む。内容的にはデュルケームの社会理論が出てくるので、デュギーやオーリウの国家と社会の関係と結びつくため―職業病か―、結局はネオ・トミストの国法学の議論と異ならなくなり、自分の読み方が研究の環から離れていないことに気づく。また、愛国心の話も出てくるから国家パトリオティズムか、憲法パトリオティズムかという議論に帰着し、まったく当初の読書目的とは異なり、研究の一環となってしまう。こうなれば、開き直ってこれも研究だといって新書を読むのだからたちの悪いことわるいこと。某先生がよく言うことであるが、引退するまでは映画を観ても、小説を読んでもこれは論文に使えるか、あるいは講義で使えるかと考えるから、結局、楽しめないというのはある意味で真理である。結構、新書ではあるが完読するのに時間がかかった。しかし、英米をやる人は英訳の本があれば、それで済ましてしまうことがすごい。しかし、それは一次文献にあたっていないのではないのか、等と考えながら今年度最後の一日を過ごす。

 

はやくも土曜日

2013年04月01日 11:58

 3月30日の備忘録。

 論文原稿の校正が終わったあとに、注文していた小島慎司氏の『制度と自由』が宅急便にて自宅に届けられる。モーリス・オーリウについては、この本の基底となった『国家学会雑誌』に連載された氏の論文を参考させてもらったので、もう少しはやく一冊の本にまとめてもらえれば、今回の論文でも参考文献に挙げれたのに、それができなくて残念である。

 

 

 

 ところで、昨日の参議院予算委員会での安倍総理に対する小西議員の「芦部信喜を知っているか」という質問に対して、安倍首相が「知らない」という発言をしたことが問題になっているが、法律学者として一言、コメントさせてもらうと以下のようになろう。

 小西議員の質問は委員会の審議対象の観点からすると、あきらかに論点を外している。しかも、わたしとしては憲法13条の問題よりも、改憲の問題を争点にしたいのであるならば、芦部先生の他に小林直樹先生や橋本公亘先生の名前を知っていてるかを聴くべきあったと思う。仮に、この3人の公法学者の名前が出ないとするならば、安倍総理の憲法改正問題をライフ・ワークにしたいという従来の主張は、たんなる趣向の問題に過ぎず、それこそ床屋政談であることを露呈したことになる。また、ネットにおいて芦部先生を左翼とする馬鹿が書き込みをしているが、それでは橋本先生はどうなるのであろうか。そもそも、改憲するに際してこれまでの判例や通説を度外視して、国会議員が己の趣向で憲法を改正できるというのであろうか。それでは、仮に自民党がまた下野することになって、その改正された日本国憲法をその後の政権政党が「自民党政権が数に力を言わせて制定した」と主張するならば、「GHQ押し付け憲法論」と同じ論法でその新憲法に遺恨を残すことになる。とにかく、安倍総理の勉強不足も酷いが、小西議員の論点外しも酷いものである。おそらく、両者は芦部先生の博士論文がなんであったのかを知らないのであろう。

 

 ついでながら、人権は他者の人権でしか制約されないという主張は単なるレトリックに過ぎない。当然のことながら、「公共の利益」や「安寧秩序」によっても例外的に制約されることは当たり前である。このあたりは、わたしが20年ほど前に書いた諸論考で明らかにしたことである。また、昨年刊行された長尾先生の著作でも明らかにされている。憲法調査会もきちんとした人選をしていないことが分かる。

 

 

 ちなみに、安倍総理はわたしと同じ病気なので、頑張ってもらいたかったのであるが、この不勉強さには正直言ってがっかりした。

(追記)

 ネットの書き込みに、安倍総理が学生の時には芦部先生の体系的書物は出版されていないという虚言が見られるが、それは岩波の『憲法』だけしか知らないお尻が青い世代の人が言っているからに過ぎない。東大では講義録が販売されており、それは他大学の学生でも入手することができたのであるから、安倍総理はただたんに憲法をあまり勉強してこなかったということに過ぎない。もっとも、芦部先生は宮沢先生のコメンタールを講義ではテキストに指定していたのであるが、これを知っている人物は現在、50歳以上の者だけであろう。

 

 

 

 補足するにならば、後輩の研究者がものした以下の論文も政治家に読んでもらいたいところである。

 太田航平「ワイマール憲法における憲法改正限界論―ワイマール憲法76条解釈をめぐって―」中央大学大学院研究年報42号(2013)3/23頁

 なお、この記事に関しては本プログの2012年12月4日の書き込みを参考にしてもらえればさいわいである。

 https://cms.verfassung-jp.webnode.jp/news/%e6%98%8e%e6%97%a5%e3%81%af%e6%95%99%e6%8e%88%e4%bc%9a%e3%81%ae%e5%be%8c%e3%80%81%e5%bf%98%e5%b9%b4%e4%bc%9a/

 

 

 

 

紀要

2013年04月01日 11:56

 3月29日の備忘録。

 

  

 

 

 

年度末の事務処理

2013年03月28日 12:12

 3月28日の備忘録。

 三菱東京UFJ銀行にお金を下ろしにいく。これも、今月に入って調子に乗って衝動買いをたくさんしてしまったということに起因している。また、史学会から3月中に会費を送ってくださいという電話があったからである。よくよく考えてみると、12,000円の年会費を支払っていなかったから、さっそくATMから会費を払い込んでおく。これにマンション代の77,500円等を払うと、ほとんど自由になるお金がなくなってしまう。来月はじめには定期健診にいかなければならず、これで給料の1/4ないし1/3はなくなってしまう。

 先日の謝恩会で、卒業生から社会科で一番貯蓄をしていそうな先生としてわたしの名前が挙がったが、確かにわたしは資産家の息子に生まれけれど、不動産だけたくさん持っていて現金がほとんど無い。おそらくは、江戸っ子気質で「宵越しの金」は持たない、持てない性分である。それを戒めるかたちで、カードは一切持たないようにしている(海外研究用は除く)。このブログを読んでいる訪問者ならば理解できるだろうが、とにかく半端でなく研究書を買ってしまうし、DVDやコミックも買ってしまう。しかも、学生に簡単に食事を奢ってしまうのだからお金が残るはずがない。ただし、土地だけは本務大学の敷地の何倍も相続者であるから持っているのでたちが悪い。

 ちなみに、わたしを誘拐してもわたしのみならず、わたしの家族は10000000円も現金を持っていないので、わたしを営利誘拐してもなんの意味もない。これで逆上して、わたしを殺害すれば「資産家殺害」事件と報じられるから、犯人は極刑になることも間違いがない。ということで、そのような愚行を行うことは止めておいたほうが懸命であろう。

 

  給与振込みだけに利用して、まったく残金のないかわいそうな銀行。

 

20時14分、セブン-イレブンで以下のものを買ってくる。

 ハイリキスペシャルカシスオレンジ350 148円

 鮭とたまごのスープごはん       298円

2013年03月28日 12:10

 3月27日の備忘録。

 折角の謝恩会も今日の雨で陰鬱な気分となる。それに、3月下旬だというのに肌寒い。

 このような日には、決まってお腹の調子がよくない。

 考えてみると、2度の入院で腹筋が無くなってしまったので、座って読書や書き物をするとお腹が圧迫されて、夜になると前にも書いたように「こぽこぽ」というような感じがする。これを果たして問診で、お医者さんがどのように理解するのかはなぞではあるが、とにもかくにもあまり気分のよい一日ではなかった。

 というわけで、今日の書き込みは以上までということにする……。

卒業式と謝恩会

2013年03月28日 12:08

 3月26日の備忘録。

 今日は、本務大学の卒業式であった。通常は、近くの武道館で行われる卒業式に出席するのであるが、お腹の具合がよくないのでA526で待機しておき、正午からの教室ごとの卒業証書授与式にのみ参加する。

 

 

 午後6時から午後8時半まで、学生がわれわれ教員の謝恩会を西洋堂で開催してくれた。わたしとしては、この学年は大学2年の前半までしか病気の関係で指導することができなかったのであるが、学生諸君のお陰で善かれ悪しかれわたしのことを話題にしてくれたことはうれしかった。学生諸子の今後の活躍を期待するところである。

(追記)

 ちなみに、卒業生がくれた花束は綺麗な花をチョイスして押し花にして保存している。これで押し花も15を超えたか。

地元古本屋めぐり

2013年03月28日 12:05

 3月25日の備忘録。

 今日は、手に入れたいコミックの第一巻がamazonでは入手できないことが分かったので、住んでいる駅南の周りの古本屋を久しぶりに回ってみることにした。かつて、わたしのゼミにゼミ員がいたときは、休み時間を使って通学用の自動車に乗せてもらって、いろいろな書店や古本屋をまわったのであるが、現在は足の代わりがいないために、ほとんどamazonをはじめとする通販で本を入手するだけになっている。むかしは、伊藤君、五十嵐君、谷田川さん等の自動車で移動できたことがつい此間のように思える。

 まずは、先日いったブックオフに行くが、ここには目当ての品物はなかった。

 

 次に、ここから歩いてワンダー・グーにまで行ってみるがお目当てのものはなかった。むかし、この近くにはさらにワンダー・グーREなるお店もあった。皮肉なことなのであるが、戻ってきて近くの個人経営の本屋さんに行くとお目当てのコミックが第1巻から揃って棚にあった。まさに、メーテルリングの『青い鳥』のような今日の一日であった。

十二歳の文学

2013年03月28日 12:03

 3月22日の備忘録。 

   下記の備忘録にも書き込んだように、母方の親戚の女の子が小学館の主催の「12歳の文学賞」の特別賞を受賞した。3月上旬に東京で授賞式があったそうだが、すでにその受賞作が収録された『12歳の文学 第七集』が3月下旬に出版される予定となっていたのでamazonで予約していたのであるが、それが今日のお昼過ぎに宅配されてきた。すぐに読んでみたが、なかなかの力作であった。というよりも、今回で七回目であるように初回に比べて全体的に質が上がってきている。これも小学館がこの賞に力を入れてHPでいろいろなアドヴァイスをしている賜物でもあろう。ただし、初期のような子供っぽい作品が少なくなってきて、「こまっしゃくれた」作品が増加してきたのはいただけない。おそらく宮崎駿であれば、「崖の上のポニョ」のテーマ曲のオーデションにおいて少し音程の外れた子供っぽい大橋めぐみを選んだことから分かるように、子供はこどもらしさをということで「この文学賞も回をおうごとに駄目になってきている」と言うにちがいない。

DAS研とH先生歓送会

2013年03月28日 12:00

 3月23日の備忘録。

 

ああ勘違い

2013年03月28日 11:57

 3月22日の備忘録。

  

 

  

   帰りの高速バス内で読んだ『12歳の文学』(小学館文庫)の中で面白かったのは、「『明太子王国』と『たらこ王国』」であった。一番、最年少の受賞者の作品であるとともに、子供らしさが一番出ていて楽しく読めた。

  

 

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